近江の風光と観光―琵琶湖周遊こころ旅 原稿

出版本の中から、本文の一部をご紹介します
~「こころ旅」の可能性~について、述べています
近江の風光と観光―琵琶湖周遊こころ旅―
原稿 吉見精二
構成
 1 新しい観光スタイル
    ニューツーリズム
    着地型観光
    地域資源の開発
 2 琵琶湖の自然と文化
    琵琶湖の魅力
 3 近江の滞在型体験型観光
    一地域一観光
 4 琵琶湖大津・西近江路ゆっくり再発見
    名所旧跡巡り
ご紹介文
「こころ旅」の可能性
琵琶湖、そして、「水」こそが、近江の原点です。さらに、その水を生み出している四方の山や森、里、川などの全体がもつ有機的なつながりこそ、他のどこにもない自然資産であり宝そのものです。
湖国近江は訪れて良しの地域資源を有しています。美しい自然と豊かな歴史と文化など他の地域に比べ誇りとするものが多いはずです。これを今後の近江における着地型観光の展開のテーマに据えていくことが大切なテーマです。
琵琶湖をとりまく自然、文化、歴史、暮らし、四季それぞれのアピールポイントを、地域のお宝探しとして、これからもっともっと研究して、磨き上げてゆく必要があります。
近江・琵琶湖八景の魅力についても、改めて正面から見据え、評価することから始めます。そして、いままでにない多様な、質感の高い観光地としての近江・琵琶湖が、全国に発信され、旅行者の満足と評価を獲得し、そのブランドを確立させてゆくことになります。
そのためのシンボル事業として、琵琶湖大津・西近江路ゆっくり再発見~「こころ旅」の可能性について考えてみたいと思います。
それは、琵琶湖の西岸を、ブロックごとに、地域の宝物を再発掘し、その宝を磨きあげ、着地型観光の魅力あるコンテンツとしてプログラム化、旅行商品化して新しい観光ブランドのモデルを作り上げることです。
ウォーキングやサイクリングも移動手段として活用できるように、道標やマップを整備する事が必要です。仮に、『比叡・比良・西近江路ゆっくり再発見~「こころ旅」』と、名づけてみます。「こころ旅」大事なテーマは、大津から高島にかけての広い範囲にある神社、寺院を巡り、朱印を受けて回る。四国八十八か所巡礼や、西国三十三か所巡礼の「大津・西近江路」版の誕生を目指すものです。
 
琵琶湖の湖西を大津から高島市を包み込む屋根のない博物館。癒やしのゾーンとして、エコミュージアムのようなものに創り上げていくのです。     
                                
究極のエコツアーとして最近多方面で話題となっているお遍路、四国八十八箇所巡り になぞらえ。また、昔のお伊勢参りのように、神社・寺院に伝統的な産業を見て回り、お土産を買い求めて回れるよう、組み合わせたコースづくりを整備すれば、魅力的なロイヤルコースに育っていくことでしょう。
この、構想が実現するなら、「地域社会の人々の生活と、そこの自然や社会環境の発達過程を史的に探求し、自然と歴史を深く味わいながら、いやしの路を歩く、自分発見の旅「こころ旅」は、現代の人たちに共感をもって迎え入れられることでしょう。