いまエコツーリズムに取り組む時代である
「エコツーリズム」は、世界で認知されてきたが⽇本のエコツーリズムは、いまだ浸透していない。⽇本⼈は、⽇本の⾃然の良さを分かっていないのではないかと思われます。⽇本⼈は豊かな⾃然に慣れてしまっている「エコツーリズム」は、⽇本⼈が⾃然の良さに気づくために有⽤なものとなっている。⽇本は「エコツーリズム先進国」になることを⽬指すべきです。
地域づくりと観光が密接な関係にある時代といえます。訪れる⼈が、住みたくなるような場所、あるいはそこで死んでもいい場所、そういう感覚で来訪者は訪れる地域に期待を込めていることを考えれば、従来のマスツーリズム観光から脱却して、⾃分たちにしかできない個性的な観光振興を⾏うことが重要です。
良好なその地域にしかない環境にこそ、観光客をひきつける価値観があり、資源どうしを「物語」でつなげ、⼈々の⽣き⽅、そこに育まれてきた歴史なども含めて複合的に来訪者に⾒せる、感じさせる。地域資源の関係性をみせることが⼤事です。エコツーリズムという観光の形態は、⼈々と⾃然環境との関わり合いを売ることであり、地域すべての関係者が共通の⽬的、持続可能な地域づくりへの関⼼を持つことが必要です。そういうエコツーリズムの考え⽅で、訪れる⼈も住む⼈も⼼の豊かさを満喫できる地域づくりに結びつけていこういくことを⽬指すべきです。
近年、旺盛なインバウンド(訪⽇外国⼈客)需要が伸びています。しかし、持続可能な観光産業という視点から考えた場合、⽇本のインバウンドは弱点を抱えています。その⼀つは、インバウンドの効果が⼀部の地域に限定され、国内観光地に広くは⾏き渡っていないということです。
その⼀つの要因として、⽇本の観光業は⽂化観光に⽐べて⾃然観光が弱い点が挙げられます。そこで、東京や京都、⼤阪といった従来の都市型観光地に観光客が集中してしまうわけです。
⾃然観光が弱いということは、⾃然資源に魅⼒がないということではありません。それどころか、⽇本各地には豊かな⾃然がたくさんありのです。国⽴公園は34カ所もあります。にもかかわらず、世界的に⾒て⽇本の⾃然観光が弱い点が問題なのです。⽇本の⾃然観光を強くすることは、観光⽴国への避けては通れない重要なステップなのです。